2021年12月18日、全道主要書店で発売

 

北海道の縄文文化
こころと暮らし

「北海道の縄文文化 こころと暮らし」刊行会/編著
三浦正人/監修

本体3,600円+税
B5判変型オールカラー
300ページ
ISBN 978-4-906740-55-5 C0021

テーマ別編集で縄文人の〝こころと暮らし〟を紹介する、写真充実のビジュアルブック


「たべる」「いのる」「よそおう」などのテーマ別編集で縄文人の〝こころと暮らし〟を紹介する、写真充実のビジュアルブックが誕生! 全道各地の遺跡と出土品の数々から、北海道の縄文時代に生きた人々の生活や精神世界を読み解きます。伝統と変化・発展、定住と交流など、新たな発見や研究成果を平易な言葉で解説した、縄文文化の真の姿へ迫る一冊です。
【推薦の言葉】
この本からはさまざまな声が聞こえてくる気がします。発掘現場で遺跡を掘っている人たちの声、出土した遺跡や遺物たちのつぶやき、そして、読んだ人たちの驚きの声などです。縄文文化を愛して遺跡を旅する方々はもちろん、これから縄文文化に触れてみたいと思っている方々の探究心を導く、一冊のガイドブックになることでしょう。

――札幌国際大学縄文世界遺産研究室長 越田賢一郎先生

誌面

出土品や遺構の写真を大きく扱うことで、ビジュアルだけでも楽しめる誌面に仕上げました。また、解説の文章もできるだけ平易な言葉を使い、専門用語には説明を付すなど、読みやすさに配慮しました。






目次

❖ 遺跡や遺物のつぶやきに耳を傾けて─推薦の言葉に代えて

〈札幌国際大学縄文世界遺産研究室長 越田賢一郎〉

❖ 北海道歴史年表(旧石器・縄文・続縄文時代)
❖ 北海道遺跡分布地図(旧石器・縄文・続縄文時代、擦文文化期)
❖ 世界文化遺産に登録された「北海道・北東北の縄文遺跡群」

【0】プロローグ[まえぶれ]
1 道南の旧石器文化/ 2 道央の旧石器文化/ 3 道東の旧石器文化/ 4 縄文時代草創期の土器─帯広市大正3遺跡

【1】つくる
1 土の器をつくる〈北海道各地の土器と地域の出来事〉/ 2 木で器や道具をつくる/ 3 石で道具をつくる/ 4 骨や角で道具をつくる/ 5 石斧をつくる/ 6 皮や繊維を加工する

[JOMON column]
① 北海道の縄文土器─美しきフォルム
② 縄文文化の植物利用─埋もれた川に残っていた魚類捕獲施設
③〈重要文化財〉八雲町コタン温泉遺跡出土の骨角器
④ 縄文人の衣服
⑤ 縄文人の漆工品

【2】すまう
1 家をつくる/ 2 北の縄文人と住まい─帯広市八千代A遺跡の例/ 3 北の縄文人と住まい─森町石倉2遺跡の例/ 4 北の縄文人と住まい─八雲町野田生1遺跡の例/ 5 火をたき、炉をかこむ/ 6 低湿部の作業場─小樽市忍路土場遺跡

[JOMON column]
①〈史跡〉函館市大船遺跡の大型竪穴住居跡
② 火をおこす─縄文時代の木製発火具

【3】かる・とる・たべる
1 縄文人の食生活/ 2 陸の獣をかる/ 3 罠をしかける─Tピット(陥し穴)/ 4 海や川の生き物をとる/ 5 海の幸・川の恵みをたべる/ 6 貝塚にほうむる

[JOMON column]
①〈史跡〉釧路市東釧路貝塚
②〈史跡〉洞爺湖町入江・高砂貝塚
③〈史跡〉伊達市北黄金貝塚/④土器をつかう

【4】よそおう
1 髪をよそおう/ 2 耳をよそおう/ 3 玉でよそおう

[JOMON column]
①〈重要文化財〉礼文島・船泊遺跡出土の装飾品/②コハク製玉─土坑墓の副葬品

【5】いのる・ねがう
1 配石をともなう墓群/ 2 北海道独自の墓・周堤墓/ 3 埋葬と副葬品─墓をみきわめる/ 4 子どものことをねがう/ 5 ねがいをこめる─土偶・岩偶/ 6 動物へのおもい─動物形土製品・石製品/ 7 仮面をつける/ 8 縄文人の美意識─赤と黒/9 盛土遺構

[JOMON column]
①〈史跡〉森町鷲ノ木遺跡のストーンサークル
②〈史跡〉千歳市キウス周堤墓群
③〈重要文化財〉恵庭市カリンバ遺跡の漆塗り装身具
④ 釧路市幣舞遺跡
⑤〈重要文化財〉函館市豊原4遺跡出土の足型付土製品
⑥〈国宝〉函館市著保内野遺跡出土の中空土偶
⑦〈史跡〉函館市垣ノ島遺跡の盛土遺構

【6】まじわる
1 円筒土器文化のひろがり/ 2 地域色の強い円筒土器上層式─礼文島ほか道内各地の豊富なバリエーション/ 3 赤彩土器─南からきた土器①/ 4 亀ヶ岡式土器─南からきた土器②/ 5 漆工品─南からきたワザ/ 6 ヒスイ─南からはこばれた石/ 7 イノシシ─南からはこばれた動物/ 8 石刃鏃─北からつたわった道具/ 9 アスファルト─南へはこばれた? 接着剤

【7】エピローグ[つながる・かわる]
1 縄文文化から続縄文文化へ─道南の場合/ 2 縄文文化から続縄文文化へ─石狩低地帯の場合/ 3 縄文文化から続縄文文化へ─道東の場合

あとがき/監修・執筆者プロフィール/出典(本文未記載分)/索引

まえがきなど

 全国にある縄文時代の遺跡のなかでも、周囲を海で隔絶された北海道の縄文文化の独自性や豊穣さは群を抜いています。道内にはおよそ1万2000か所の遺跡があり、そのうちの7割以上が縄文文化を主とするものです。そうした北海道ならではの縄文文化の実像を、40名近い道内の考古学・発掘調査関係者の参加、協力を得て紹介したのが本書です。
 自然や動植物と共存しながら1万年以上続いた縄文時代を、草創・早・前・中・後・晩期という従来の時間軸ではなく、遺跡の立地や住居・施設、生業や道具の製作と使用、装飾や祭祀、道内外との交易・交流など、幅広いテーマを通して北海道独自の暮らしと文化を紹介しました。
 さらに、採集と狩漁(しゅりょう)というこれまでの縄文時代像をベースにしつつ、伝統と変化・発展、定住と交流といった新たな発見や研究成果を盛り込むことで、“真の縄文文化”の実像へ近づくことができたと自負しています。また、歴史的な経緯がわかるよう、序章に旧石器文化、終章に続縄文文化のページを設けました。(「あとがき」より)

著者プロフィール

「北海道の縄文文化 こころと暮らし」刊行会
道内各地で発掘調査にかかわってきた調査員や学芸員を中心とする有志約40名により構成。調査現場で遺跡や遺物を発掘し、その後の研究で明らかとなった事実を分担執筆した。

監修者プロフィール

三浦正人(みうら・まさと)【監修・執筆】
1956年北海道小樽市生まれ。元公益財団法人北海道埋蔵文化財センター第2調査部長。