2020年12月5日、全道書店で販売!

 

北海道開拓の素朴な疑問を関先生に聞いてみた

関秀志/著
宮崎メグ/イラスト

本体1,700円+税
A5判並製
216ページ
ISBN 978-4-906740-46-8 C0021

開拓地に入った初日はどうしたの? 食事は? 住む家は…?
「開拓」のことって、実は知らないことばかり!

  • 明治2年に開拓使が設置され、北海道開拓が始まる――。こんな何気ない一文の中にも、「開拓に携わった最初の人々は、何もないところへやって来て、住居ができるまでどう過ごしていたのか?」「移住初日の食事はどうしたのか?」などなど、たくさんの“素朴な疑問”が詰まっています。
  • そんな、一般の歴史書ではあまり取り上げられない開拓生活の本当の姿を、60年以上にわたって北海道開拓史の研究を続けてこられたスペシャリスト・関秀志先生の集中講座で徹底解説。
  • さらに、面白くてわかりやすい内容にするため、本文は関先生との対話形式にし、図版もふんだんに使用。北海道移民のルーツがわかる、道産子必読の歴史読み物です。

誌面

対話形式の講義で、北海道開拓が始まったきっかけから実際の開拓者の生活ぶりまで、北海道開拓の全体像を詳細に、かつ楽しく紹介。当時の貴重な写真もたっぷり掲載し、開拓の実態がよりリアルに感じられます。講義の間には「明治維新と士族移住」「屯田兵とは?」など、読み応えのあるテーマ別コラムも多数掲載しました。


目次

本書の登場人物
本書の特長

ホームルーム
ぼくたちは開拓のことを何も知らない?


【1時限目】
開拓前夜。開拓者たちが北海道にやってきたワケ
・「開拓」ってどんなこと?
・北海道はなぜ開拓されたのか?
・開拓者を受け入れるための準備
・どんな人が北海道に移住してきたの?
・移住の理由や動機って?


コラム◇休み時間/関先生のこぼれ話①
北海道開拓とアイヌ民族の移住

【2時限目】
いざ、新天地の北海道へ!
・移住したい人は、どうやって北海道の情報を手に入れたの?
・どこの開拓地に入るのか選べたの?
・故郷から入植地まで、どうやって移動したの?
・移住費用って、どれくらいかかったんだろう?


コラム◇休み時間/関先生のこぼれ話②
明治維新と士族移住

【3時限目】
思っていたのと全然違う?
開拓生活がスタート!
・ついに到着! 開拓地での初日
・開拓の手始めは、小屋づくりから
・開墾地の食卓。移住した日の最初の食事は?
・いよいよ、伐木・開墾がスタート!
・急いで畑をつくるぞー!


コラム◇休み時間/関先生のこぼれ話③
屯田兵とは?

【4時限目】
やっぱり大変なことばかり!
開拓地での日常生活
・普段の仕事や収入は?
・生活費って、どれくらい必要だったんだろう?
・開拓小屋での暮らしって、どんな感じ?
・冬をどうやって越していた? 寒さ対策は?
・開拓「小屋」からようやくちゃんとした「家」に!
・普段は何を食べていたの? 当時のご馳走は?
・冬の食料はどうしていたの?
・開拓者の普段着、防寒着
・開拓地での苦労、困難とは?


コラム◇休み時間/関先生のこぼれ話④
開拓農家の必需品

【5時限目】
開拓から町ができるまで
・みんなで力を合わせて、開拓集落をつくっていく
・開拓集落に最初にできる公共施設とは?
・市街地ができるまで
・開拓地の交通事情
・開拓時代の運搬道具と通信事情


コラム◇休み時間/関先生のこぼれ話⑤
開拓のリーダーたち

【6時限目】
開拓者たちのその後
・結局、開拓に成功した人はどれくらいいたんだろう?
〈データからみる開拓のアレコレ〉
・移民数の推移と移民の出身地
・開拓地域の広がり方
・産業の発展からみる開拓の歩み


【講義を終えて】
ぼくたちは北海道開拓を知って何を感じたのか


  あとがき
  北海道移住・開拓史年表
  索引
  参考文献

著者プロフィール

関 秀志(せき・ひでし)
昭和11年(1936)、北海道苫前郡苫前町生まれ。祖父は香川県からの入植者という開拓移民3代目。北海道大学文学部卒。元北海道開拓記念館(現北海道博物館)学芸部長、現北海道史研究協議会副会長。専門は北海道近現代史で、60年以上にわたり北海道の地域史、開拓史などの研究に取り組む。生徒の初歩的な質問にも丁寧に答えてくれる、とっても優しい先生。『北海道の風土と歴史』(共著、山川出版社、1977年)、『北海道の歴史 下(近代・現代編)』(共著、北海道新聞社、2006年)ほか著作多数。