2018年11月9日、全道書店で発売!

 

札幌の地名がわかる本
10区の地名を徹底解説!

関秀志/編

本体1,800円+税
四六判並製
492ページ
ISBN 978-4-906740-34-5 C0021

地名に隠された、意外な歴史――さまざまな視点で愉しむ札幌の地名

  • 札幌市内各所の地名の由来をたどりながら、そこに隠された意外な歴史を紹介する、『北海道の歴史がわかる本』に続く人気シリーズ第3弾が登場。
  • Ⅰ部では、札幌全10区の歴史と行政地名の由来を区ごとに紹介し、通称地名も盛り込みました。さらにⅡ部では、「先住民族アイヌの暮らしと地名」など13のテーマから、歴史学のエキスパートが札幌の地名を深掘りします。
  • 巻末には特別付録として、幕末から現在までの地図に掲載された地名を網羅した「地図に見る札幌の地名」リストも収載。札幌150年の歩みを地名で振り返る、地域の歴史を満載した歴史読本です。

紹介記事





誌面

Ⅰ部では、区ごとに「歴史と概況」とマップで区の全体像を解説し、すべての行政地名を網羅して豊富な写真とともに紹介。そのほか通称地名も「その他の地名」として一部を取り上げました。 またⅡ部では、「先住民族アイヌの暮らしと地名」など13のテーマ別に、さまざまな視点から札幌の地名を深掘りします。


前書き

北海道の地名にはアイヌ語に由来する地名、特に暮らしと係わりの深い自然地名がきわめて多く、同時に移住・開拓関連した地名も目立つ。しかし、暮らしや社会が変化するのに伴い、地名も大きな変化をとげてきた。そこで最新の情報を盛り込みながら、地名をとおして札幌の歴史と地域の特性が浮かび上がってくる本の編纂を目指した。
――「はじめに」要旨

目次

Ⅰ 10区の歴史と地名
〈中央区〉政治的、経済的な都市機能の中枢を担う(榎本洋介)
〈北区〉10区最大の人口を誇る(中根有理)
〈東区〉平坦な大地に拓かれた札幌開墾の礎(山内正明)
〈白石区〉仙台藩白石城主の家臣移住に始まる(谷中彰浩)
〈厚別区〉多数の住宅団地を擁する札幌の副都心(榎本洋介)
〈豊平区〉豊平・月寒・平岸の各村から発展(榎本洋介)
〈清田区〉自然環境に恵まれ、近年は宅地化が進む(濱本武司)
〈南区〉開拓の歴史を秘める広大な区(佐藤真名)
〈西区〉北海道初の屯田兵が開拓を牽引(池田茜)
〈手稲区〉西区から分区した山麓の住宅地(小黒七葉)

Ⅱ 多様な地名の成立と変化
序論 地名「札幌」の歴史(関秀志)
Chapter01 先住民族アイヌの暮らしと地名(佐々木利和・谷本晃久・永野正宏)
Chapter02 札幌市の発展に伴う行政地名の成立と変遷(榎本洋介)
Chapter03 移民と家臣団で形成された屯田兵村と開拓村落の地名(中村英重)
Chapter04 新興住宅地・団地の成立に伴う新地名の誕生(中村英重)
Chapter05 札幌の近代産業史を飾り今も生まれる産業の地名(大庭幸生・山内正明)
Chapter06 道路、公共交通の駅・停留場、橋梁――その歴史と名称の変遷(濱本武司)
Chapter07 札幌の幼稚園、小・中学校の名称に見る特色と地域性(岡田祐一)
Chapter08 神社と公園の名称に見る地域の歴史と地名のかかわり(岡田祐一)
Chapter09 扇状地を囲む山々と峠――その名称の由来と形成史(宮坂省吾)
Chapter10 川・湖沼・滝の成り立ちとその流路、名称の由来(宮坂省吾)
Chapter11 昭和戦前期に施行された字名改正事業と地名の変化(関秀志)
Chapter12 記録や地図に現れる札幌とその周辺の地名(高木崇世芝)

付録◆地図に見る札幌の地名(作成:山内正明/監修:関秀志)
「Ⅰ 札幌10区の地名索引」索引/アイヌ語地名索引」

著者プロフィール

関秀志(せき・ひでし)
昭和11(1936)年、北海道出身。北海道大学文学部卒。元北海道開拓記念館学芸部長、現北海道史研究協議会副会長。専門分野は北海道近現代史。著作は『北海道の風土と歴史』(共著、山川出版社、1977年)、『北海道の研究8』(清文堂出版、1988年)、『北海道の歴史 下(近代・現代編)』(共著、北海道新聞社、2006年)ほか。

☆執筆者は、佐々木利和北大アイヌ・先住民研究センター客員教授(アイヌ民族史)、谷本晃久北大文学研究院教授(日本近世史)、榎本洋介札幌市公文書館員(日本近代史)、永野正宏文化庁国立アイヌ民族博物館設立準備室、大庭幸生元北星学園大学教授(北海道史)、中村英重北海学園大学講師(歴史学)、濱本武司元札幌国際大学教授(自然地理学)、宮坂省吾(株式会社アイピー 地質情報室、地質学)、髙木崇世芝(古地図研究家)、山内正明札幌地理サークル会長(地理教育学)ほか、総勢17名。